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責任を背負うことで得られるお金なら要らない

私の年収は、今いる事務所の中で一番低い。
他の皆より専門性が低い役割であることも確かなのだが、それよりなにより、誰よりも背負っている責任が軽いからだと思っている。

 

無論、仕事なのでミスをすると誰かに迷惑がかかるし、いつも自分なりの責任感をもって仕事に臨んでいるつもりだ。ただ、それはお金をもらってやっている仕事である以上当たり前中の当たり前であって、今書きたいのはそういった次元の話ではない。

 

しばらく前、将来は管理職になって今よりもっと稼げるようになりたいと、安易に妄想したこともあった。しかし冷静に周りを見渡すと、「Manager」や「Director」というタイトルのつく人たちは、上司と部下に挟まれ、取引先に頭を下げ、顧客の要望に応えるべく汗水たらし、時に内輪モメ。

 

それをすべて解決した先にはきっと私の知らない達成感ややりがいがあり、その努力の対価として高い給与が支払われているのだろう。

 

高給がモチベーションになり頑張れる人がいること、仕事自体に生き甲斐や喜びを見出している人がいるであろうことは分かる。


だが、どうやら私の価値観はそのようにプログラムされていないらしい..。

 

そこそこな生活ができる平凡なお給料で良いから、部下に責任を持ちたくないし、いつでも好きな時に休みを取りたいし、定時で帰りたい。顧客の顔色を伺いたくないし、社内政治に巻き込まれたくもない。

 

 

 

なぜだか、年齢を重ねるごとに会社の中で地位を得て、Challengingな仕事を任されるようになることが社会人としての成長であり、人々は皆それを求めているのだと、長い間思い込んでいたような気がする。

 

私が仕事に求めているものはそれではなかった。

 

自分の仕事にだけ責任を持てば良く、残業もほとんどない、いつでも好きな時に有給を使えて、接客もしない、私にとってこの自由はお金に変えられない。

 

これが私のキャリアの選び方なのだと、今では納得している。